2016年6月12日(Sun)
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日焼けでできてしまった水ぶくれ! その後の処置は…?
紫外線対策 / 2016年6月12日(Sun) / fine
この記事は約 4 分で読めます。
真夏の海水浴・炎天下のゴルフなど、楽しさのあまりついつい無防備に日中過ごしてしまったのは良いけれど、帰る頃には肌は真っ赤、熱を持ちヒリヒリとした痛みだけでなく、水ぶくれまでできてしまった…!
こんな時はどう処置したら良いのでしょう?症状を悪化させない、痕をできるだけ残さないために私たちができる、その対処方法をご紹介します。
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なぜ、日焼けで水ぶくれができるの?
まず、「水ぶくれ」とは、太陽光線に含まれる紫外線によって引き起こされる皮膚障害の一つです。
皮膚は、一番外側の表皮層、そのすぐ下の真皮層、一番奥の皮下組織の3つの部分からできています。
紫外線は、表皮層や真皮層まで届きそれらの組織を傷つける性質を持っているのですが、その損傷程度が一定以上になると、傷んだ組織内から血漿(血清・たんぱく質)が大量に浸み出てきます。
それが表皮中もしくは、真皮上・表皮下に溜まって隆起してできたものが、水ぶくれ(水疱)なのです。
表皮は元々とても薄いもの(厚さ平均0.2mm)なので、通常水ぶくれの中は透けて見えます。また、内容物である血漿の色は薄い黄透明な液体でかつ粘性も無く、まるで水のように見えることから、水ぶくれと呼ばれているのです。
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水ぶくれが出来た時の処置(応急処置)
まずはとにかく冷やします。できれば流水で30分程度を目安に患部を冷却するようにします。
水ぶくれが流水の衝撃で破れてしまいそうなら、タオルやガーゼを用意し、その上から流水や氷水で冷やすようにすると良いでしょう。
流水を用いるのは雑菌による患部の汚染を最低限に抑えるためです。
同様の理由から、タオルやガーゼなども清潔なものを使用するようにしてください。
冷やすことで痛みが軽減される他、周囲の組織に炎症を広げない効果があります(冷やし過ぎが低体温症につながる恐れもありますので、経過を十分に観察しながら行ってください)。
水ぶくれが出来た時の処置(応急処置後のケア)
症状を悪化させない・なるべく痕を残さない為に、応急処置後はできるだけ早く皮膚科医の診察を受けるようにします。
すぐに受診できない場合は、水ぶくれを破らないように、市販の抗炎症薬(ステロイド軟膏)をやさしく塗布して処置します。
日焼けは熱傷(火傷)の一種です。
熱傷は、その深達度(障害を受けた組織の深さ)によりⅠ~Ⅲ度に区別され、水ぶくれができる日焼けはⅡ度に分類されます。
更に、障害の深さが表皮に留まるものと、その奥の真皮上部まで深達したものとに分けられます。
一見どちらも同じ水ぶくれの症状ですが、後者の場合は、適切な治療を受けても傷跡やひきつれなどが残ることが多く、また、真皮には、表皮には無い毛細血管や抹消神経などがあり、それらにもダメージが及んでしまっている可能性も考えられます(重い火傷は軽い火傷より痛みが小さいなどといわれるはそのためです)。
予後の悪化を避けるため、自己判断せず、専門医の指示を仰ぐようにしましょう。
水ぶくれの皮は破いた方がいいの?
答えはNOです。理由には、以下の2点が挙げられます。
水ぶくれを覆う皮膚を破いてしまうと、その箇所から雑菌が侵入し易くなり、二次感染による症状の悪化を招く恐れがあります。
また、水ぶくれを覆う皮膚は、損傷した組織一帯に、免疫機能を持つ血漿を留めつつ、そこを潤った環境に保つ役割を果たします。
それにより、患部の自然治癒力を高め、傷痕も残りにくくするという効果があるのです。
こういったことから、できるだけ、水ぶくれは潰さず温存するようにしましょう。
ただし、先にも書きましたように、水ぶくれの被膜である表皮はとても薄く意図せず破れてしまうことが多々あります。
小さい穴があいた状態であれば、被膜はそのままに清潔なコットンなどで穴から液を押し出し、大きく破れてしまった場合には破れた皮膚を(不衛生になりがちですので)取り去り、その後はそれぞれ前述の処置を施すようにします。
まとめ
しっかり冷やして落ち着いた後の水ぶくれは、プ二プ二した水風船のようで、思わず触ったり穴をあけたくなりますよね…。
ですが、水ぶくれの中はまだまだ治療活動中!下の新しい皮膚組織が完成するまでは、できればそのままの状態で待ってあげることがポイントでした。
そして無事治癒してできあがった上皮は大変デリケートです。外部からの刺激に弱く、すぐに再びの日焼けなどをしないよう、くれぐれも注意してくださいね…!
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